学校生活の様子

子どもと一緒に互いの成長を楽しむような気持で

公開日
2018/10/18
更新日
2018/10/18

桑野小の今

 初孫が5歳になりました。自分の子どもに対しては、しつけなければならないと使命感もあったのですが、孫に対してはただただ甘い爺(じい)になっています。子育てを考える時、今でも亡くなった母の言葉を思い出します。子どものころ、悪さをしたとき母に耳を引っ張られ謝罪に連れて行かれました。母の涙ながらに何度も頭を下げている姿を見て、自分のしたことの重大さをあらためて痛感しました。無言の帰り道でしたが、突然母が大声で「この宝物が!」と叫んで涙を流しながら私にゲンコツしたことが今でも忘れられませんが、親になって初めて「怒(いか)り」と「愛情」が入り混じったこの言葉の意味が分かったような気がしました。
 母の死で、「両親を亡くし、本当にひとりぼっちになってしまったんだ」と心底さびしくなると同時に、自分が深い愛情で育ててくれた人に感謝する機会を永久に失いました。「親孝行、したい時に親はなし」という言葉が、初めて心に深くしみこんだ瞬間でした。
 
 今、心配していることは、子どもの目を見て接している時間が少なくなっているのではということです。言葉の少ない子どもの気持ちをどうしたら理解できるか。昔から「目は口ほどに物をいう」と。何かをしながらではなく、きちんと子どもの目を見て会話することはとても大切です。子どもに接するときに、みなさんは見返りなど期待しない愛情を注ぎ続けてきたことだと思います。親の気持ちをどうしてわからないのと何度も心配したことでしょう。子どもは失敗をしながら成長していきます。子どもと共に進歩していくのを楽しんでいくのもいいかと思います。もちろん私もすてきな爺になるために修行中です。