学校生活の様子

「中学三年間を送った私に聞いてみた」(平成9年度卒業文集より)

公開日
2014/06/08
更新日
2014/06/08

その他

 学校に保管されている卒業記念アルバムには、緑ケ丘中学校のいろいろな歴史や逸話が残されています。
 当時(開校2年目)卒業記念アルバムの中の卒業文集である生徒が書いた文が目に止まりました。以下に原文の一部を抜粋して紹介します。
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   中学三年間を送った私に聞いてみた

 最初にお聞きしたいのですが、どんな中学生でした。
 「まあ、簡単に言ってしまえば、中学生とは思えぬ力を持っていましたね。」
 その力とはどんな力ですか。
 「言葉では、なかなか理解できないだろうね。一般人にはね。でも仕方がない。その力とは、人の心を読むことができるだんよ。」
 「何ですと!!」
 「まあ、落ち着きたまえ。そんなに大したことじゃないよ。ただ、今、相手が何を求めているのか、すぐ分かってしまうということなんだよ。」
 「じゃあ、今私は何を求めていると思いますか?」
 「そんなこと直ぐ分かるさ。私のことだろ。」
 「す、すごい、何て人だ。私は、あなたのような、心が大らかで冷静な人は、初めてだ。」
 「そんなに誉めんでくれよ。照れるじゃないか。君もいつかなれる日がくるさ。中学校三年間を迎えればね。」
 「そうですか。ありがたきお言葉。これからの我が人生のモットーにしていきます。」
 「そんなオーバーな。どうせモットーにするならこの言葉を覚えておきなさい。」
 「それは一体。」
 「今までやってきた努力が今実らなくても、その努力はこれからの長い人生、どこかで生きてくということさ。」
 その言葉を中学三年の最期に、彼は大きな天国へ旅立った。高校という大きな天国へ。ありがとう。中学三年間の日々、ありがとう。私を支えてくれた先生方、私はこんなにも大きく育ちました。
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