「自分を好きになって」(平成8年度卒業文集より)
- 公開日
- 2013/08/15
- 更新日
- 2013/08/15
その他
学校に保管されている卒業記念アルバムには、緑ケ丘中学校のいろいろな歴史や逸話が残されています。
当時卒業記念アルバムの中の卒業文集である生徒が書いた文が目に止まりました。以下に原文の一部を抜粋して紹介します。
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自分を好きになって
中学校生活三年目が一番充実していた。そして自分を好きになれた。というのは、一・二年の頃は、自分というものがあまり好きではなかったのだ。何事も結果が悪いといつまでも引きずり、すぐ新しい気持ちに切り替えられない。こんな弱い自分にいつも腹を立てていたものだ。そのため、陸上部だった私は記録が伸びない度に、がむしゃらに走った。あの時の私は陸上というスポーツには不向きだったのからもしれない。
そして緑ケ丘中に移り、私は部活動を通し自己改革をしようと決心した。もう一度陸上をやろうと思ったが、弱かった自分のせいで苦しんだ日々がつっかかり、結局は管弦楽部へ入りトランペットをやることにした。
しかし、自己改革は簡単なものではなかった。人をまとめる立場なのに、なかなか上達しないということや後輩にうまく教えられないということが、不安という気持ちへと変わっていった。ちょっと前までは、この時点で弱い自分になっていたが、この時は必死で不安を抑え頑張ったのだ。そして曲が自分なりにできた時や、出ない音が出た時の喜びがそれまでの弱さを打ち消してくれたのだった。また自分を好きになれた瞬間でもあった。
私にとって自分を好きになれたということは、輝く宝物を手に入れたような感じだ。弱かった自分の時の悔しい気持ちとともに、この宝物は輝き続けるだろう。しかし、今の自分に満足するのではなく、たくさんの宝物を手に入れるために前進しなくては。まっすぐに続く道を、力強く歩いて。
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