「15歳になる」(平成8年度卒業文集より)
- 公開日
- 2013/06/02
- 更新日
- 2013/06/02
その他
学校に保管されている卒業記念アルバムには、緑ケ丘中学校のいろいろな歴史や逸話が残されています。
当時卒業記念アルバムの中の卒業文集である生徒が書いた文が目に止まりました。以下に原文の一部を抜粋して紹介します。
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15歳になる
15歳のイメージ。中学1年の頃のそれは、13歳とはまるで違う将来を見つめるかっこいい存在だった。先輩達を見ていると、受験生という言葉を当てはめて彼らを見ているし、何だかすごく大人に見えた。そんな時、いつも思った。私もあんな風になるのだろうか?
今、私は15歳。毎日の暮らしは平々凡々である。あの頃とさほど変わりはしない。ただ、ほんのちょっと勉強することが増えたり、心境が変わったりしただけ。夜は寝るし、ごはんは食べるし、喜怒哀楽も鈍ってはいない。受験生も別に特別ではないと思う。普通に毎日を過ごす。
私は、頭の中で実にいろいろなことを考えている。幅広く、人が何気なく言う一言も、時には私を一日中没頭させる。学校で授業中ふと「制服着て、みんなで集まって、何でこんなことしてるんだろう?」と、ちょっと変な気分になったりもする。テレビで偉大な人を見ると、入試のためだけに勉強している自分の無力さにがく然とする。
こんな感じで、私はぼ〜っとしているようで、頭の中はフル回転している。日常で考えるってことをしていても、時が経てば忘れてしまう。その時のイベントとか、特別嬉しかったり悔しかったりしたことしか残らない。寂しいものがある。でも、その時その時でたくさん考えることをしたい。
私の友人に、ピアノの先生を目指している人がいる。それを聞かされてから、その友人が今までよりもっと素敵に見える。私は具体的には決まっていない。13歳の頃のイメージは崩れてしまった。15歳でも、自分は自分だとはっきりした。
私は高校生になってから、自分のしたいことを見つけようと思う。取り合えず、今は15歳としての今の考えを大切にして、平々凡々に暮らしたい。
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