勝手にビブリオバトル その33
- 公開日
- 2020/12/14
- 更新日
- 2020/12/14
行事風景
本日12月14日は赤穂浪士の討ち入りの日、忠臣蔵の日です。
1702年のこの日、赤穂浪士47人が主君の敵である吉良上野介邸に討ち入りをし、仇討ちを成し遂げたという史実があります。
父が「忠臣蔵」の話が好きだったこともあり、年末になると時代劇で放映されたりするたびに家族で観ていました。年末の風物詩ともいえるドラマだったのですが、最近は「忠臣蔵って何?」という生徒がほとんどです。
今回紹介する本は、堺屋太一著:「峠の群像」です。この本は、かつてNHKの大河ドラマで放映された原作本で、「忠臣蔵」を描いた作品になっています。
そもそもこの「忠臣蔵」とは・・・
その1 吉良上野介からパワハラを受けていた浅野内匠頭が逆上し、江戸城で刃傷沙汰を起こしてしまい、浅野内匠頭が治める赤穂藩がお家断絶となった事件。
その2 浅野内匠頭に使えていた家臣47人が、主君の仇討ちとして吉良上野介を討ち取った事件。
この二つの事件をモデルにして、人形浄瑠璃や歌舞伎で脚色され、現在に伝わっています。そして、この「忠臣蔵」の主役は、浅野内匠頭でも吉良上野介でもなく、浅野家再興を目指し、陰ながら奔走する浅野家筆頭家老の大石内蔵助と討ち入りをする47名の義士たちです。
これは・・・、強い権力をもつ悪に対し、弱者が協力し合って立ち向かい、本懐を遂げるという歴史小説の必勝パターン、日本人に愛されるストーリーです。
最近では、阿部サダヲが浅野内匠頭を、堤真一が大石内蔵助を演じた「決算、忠臣蔵」が映画・DVD化され、「忠臣蔵」を新しい視点で描いています。この冬、みなさんも是非チェックしてみてください。