休業中のレポート課題(2.3学年 社会)の紹介
- 公開日
- 2020/05/21
- 更新日
- 2020/05/21
行事風景
「国難を切り抜けられそうな歴史上の人物は?」その1
私が今の国難を切り抜けられると思う歴史上の人物は、イギリスのエリザベス・ブラックウェルです。小学校の時に本で読み、印象に残りました。
エリザベス・ブラックウェルを選んだ理由は二つあります。
一つ目は、世界初の女性の医者だからです。当時は男尊女卑、つまり、男性優位の社会だったので女性が人の命を預かることは夢物語でした。しかし、エリザベスは、医学校に手紙を送り続け、認められていなかった入学を果たし、医師を目指しました。差別を受ける中、エリザベスは流行病の発疹チフスを誰よりも早く調べ上げ、努力し続けた結果、医師として認められました。
二つ目は、右目を失っても前を向いたからです。医師免許を取った年に、エリザベスは看病していた患者から眼病がうつり、右目を失いました。そんなとき、看護師のフローレンス・ナイチンゲールと出会い、医師育成に力を注ぎます。二人は数多くの女医を輩出し、南北戦争でも活躍しました。エリザベスは、過酷な世界から人々を救い、希望を与えてくれました。私は、彼女こそが今の国難を切り抜けられると思います。
「国難を切り抜けられそうな歴史上の人物は?」その2
僕が思う今の国難を切り抜けられると思われる歴史上の人物は、二宮金次郎です。僕がなぜ彼を選んだかというと、新型ウィルスに対する薬をいち早く開発することも大切だと思いますが、現在、休業要請でお金が稼げなくなり、生活に苦しんでいる人が大勢いて、そういう人たちのために、適切な対策を施してくれると思ったからです。彼が年少の頃、夜に明かりをともして本を読んでいると、おじさんに油がもったいないという理由で怒られたということがありました。しかし、彼はめげることなく、薪を背負い、歩きながら本を読むということで勉強を続けました。勤勉で努力家という性格だったのです。その持ち前の性格で金次郎は、24歳にして実家を再興させ、小田原藩士服部家の財政の立て直しに成功しました。彼は生涯に615の村々の財政を立て直したといわれています。これらのことから、二宮金次郎は、稼げずに困窮している人たちを助け、今の国難を切り抜けられると思います。
「国難を切り抜けられそうな歴史上の人物は?」その3
私が今の国難を切り抜けられると思う偉人は、杉田玄白である。評判のいい外科医だったというのもあるが、オランダ語の医学書「ターヘル・アナトミア」を和訳し「解体新書」を著した、ということが主な理由だ。
彼は、はじめに「ターヘル・アナトミア」を見たとき、精密な解剖図に驚き、藩に借金して即購入したらしい。そして、全くオランダ語が分からなかったにもかかわらず、優秀な仲間たちと共に4年後には全て和訳してしまう。ちゃんとしたオランダ語の辞書もなく、教えてくれる先生もいない時代であり、その苦労は想像を絶するものだったと思われる。人望がある医者であり、行動力、忍耐力もある杉田玄白。今の国難を乗り越えるために、これほど適した人物はいないだろう。
最後に、彼の言葉で締めくくろうと思う。「一滴の油、これを広き池水のうちに転すれば、散じて満池に及ぶとや(少しの油でも、池に入れれば、やがて全体に広がっていく)」 今私たちにできるのは、辛抱強く、小さなことから行動を起こしていくことだけである。