本校では、毎日昼の放送で、報道委員会が「今日は何の日？」について調べたことを発表しています。
　「７月１９日」は、「大黒屋光太夫、アリューシャンに漂着」です。
　１７８３（天明３）年のこの日、船頭の大黒屋光太夫ら１６人が、アリューシャン列島のアムチトカ島に漂着しました。伊勢の白子（三重県鈴鹿市）から、江戸（今の東京）に向かう途中、暴風に遭い、流されたのです。
　光太夫らは、ロシアの女帝エカテリーナ２世に帰国の許しを得ようと、首都ペテンブルクへ向かいます。ロシア使節ラクスマンに伴われて、ようやく帰国できたときには漂着から９年以上が過ぎ、乗組員は二人だけになっていました。
　光太夫らは、ロシアの南下を恐れていた幕府に、貴重な情報をもたらしました。しかし、幕府は、情報が一般の人びとに漏れないように、光太夫らを江戸番町の薬園内に住まわせ、蘭学者の他面会を許しませんでした。光太夫はついに故郷の伊勢の土を踏むことなく、１８２８（文政１１）年に亡くなりました。
　勉強になります。