学校生活の様子

事後研究会の話し合いから

公開日
2018/07/02
更新日
2018/07/02

桑野小の今

 たとえば廊下の歩き方の指導です。すべての子が右側を静かに歩く姿だけが基準となり、そこから少しでもはずれると叱責の対象となってしまうとしたら、叱られるから走らない、叱られないから走るということになりかねません。子どもたちの発達特性や成長の過程に目を向ければ、廊下を静かに歩こうと努力する様々な姿が見えてきます。走ってきて、教師の姿に気づいて止まる子もいれば、声をかけないと気づかない子もいます。急がなければならないので走っているのか、そうでないのか。急ぐにしても、あたりかまわず走っているのか、足音を立てないようにまわりを気遣いながら走っているのか。1つの基準で見てしまうと同じ姿のように見えてしまうのですが、それぞれに成長の違いがあります。
 教科の学習においても、最終的な答えに重きをおきすぎると、せっかく途中の思考過程を重視しながらも、○か×かで評価されてしまって、その中間が認められないことになってしまいます。そうなると、せっかくいい考えが持てたのに、自分はできない、劣っていると思い込むことになってしまいます。
 教室(学校)は、今の自分の考えを発表しあい、失敗や間違いを繰り返しながら、よりよいものを生み出していくことが大切な学習です。
 いろいろな考えや意見が出される中で、友達の良さにふれ、心が動かされたり、相手の心の動きによって、さらに心が動かされたりするのです。このようなお互いに高めあう場があってこそ、失敗や間違いの大切さを知るのだと思います。自分はだれの考えのよさを見出すことができたか、誰の意見や感想によって考えを変えられたか、だれのどのような変化を自分はどう思ったかなど、子ども達の学びあう姿を求めて研究を進めていくことを大切にしていきたいと思います。