平成22年度3学期始業式にあたって
- 公開日
- 2011/01/11
- 更新日
- 2011/01/11
学校行事・学校生活
平成22年度3学期始業式にあたって 〜校長式辞から〜
校長 齋藤 正徳
新年明けましておめでとうございます。本日、第3学期がスタートしました。
3学期は、本年度1年間の総仕上げの時期、そして3年生は進学、1・2年生は進級を迎える大事な学期となります。そこで、この3学期に、生徒に期待したいこと、全校で力を入れて取り組んでほしいことを、本日の第3学期始業式、校長式辞の中で話をしましました。特に、「礼儀正しいあいさつと身だしなみ」、「無言で心を込めた時間一杯の清掃」に重点的に取り組むことにより、本校の教育活動のより一層の充実を図っていきたいと思います。
保護者、地域の皆様には、今学期も本校教育活動へのご理解とご協力をよろしくお願いいたします。
【第3学期始業式 校長式辞】
19日間の冬休み、この日数を短いと思うか長いと思うか、人それぞれである。
皆さんにとってどんな冬休みでしたか?
2学期の終業式では福沢諭吉の「学問のすすめ」から「独立人を目指す」ことについてお話をし、一人一人が自分の目標をしっかりと立て、学ぶことの大切さを考え、一人ひとりが「夢をもつこと」「学ぶこと」の大切さを考えたい、とお話をしました。
「今年こそ!」という決意や目標を決めましょう。
新しい年が皆さんにとって希望に満ちた素晴らしい年になることを願っています。
新年というと「一年の計は元旦にあり」ということばが思い浮かびます。
実はこのことばは、「月令広義」(げつれいこうぎ)という中国の明の時代に表された一年間の政治や儀式、民間行事などを月の順番に書き記したものが元になっているようです。「月令広義」には、このあと「一日の計は晨に在り 一年の計は春に在り 一生の計は勤に在り 一家の計は身に在り」と続きます。
このことばに関して、ある作家の次のような話を読んだことがあります。
彼は、若い頃大学受験に何度も失敗をしてしまった。しかし、何度も浪人し、年を重ねると、勉強の計画づくりだけは名人の域に達する。一年の計は春にあり。と今年こそ受かってみせる。堅く誓う。頑張るぞとばかりに綿密な計画を立てる。4月はこの科目をここまで、5月はここまで仕上げる。そのためには第1週はここまで、第2週はここまで。そのためには1日目はここまで2日目は、ここまでときめる必要があります。何日もかかって綿密な計画が完成する。これで大丈夫と安心し、気がゆるむ。安心して何日か遊んでしまう。これで大丈夫と安心し、気がゆるむ。ふと気がつくと五月が近い。
そこで、計画表を作り直す。また何日かして計画ができあがる。こうした経験を積むと、受験に失敗する代わりに、計画表の周囲に花模様を描いたりして、見た目にも立派な「作品」ができるようになるそうだ。愉快にして深刻な失敗談だが。私もこんな経験があり、この作家の気持ちがよくわかります。
そしてこの方は、「最初にきちんとした計画を立てることは大切なことである。しかし、もっと大切なのは、計画をきちんと実行することである。」ともお話していました。
さて、正月の恒例の箱根駅伝、テレビで観戦した人も多かったと思います。
今年も、各大学の代表選手が素晴らしいレースを展開してくれました。そして、今年もやってくれました。福島県出身の東洋大学3年生 柏原竜二選手が、急勾配の箱根の山登りを、期待の通り力強い走りを見せ、多くの人に元気を与えました。
しかし、出場した各チームとも各選手の特長に合わせ、綿密な計画のもと練習を積んで臨んだ大会だったはずです。それでも、いろいろな条件の下、本当にいろいろなレースが展開されるものです。
何の計画もなく闇雲に走ったらどうだったのだろうと思います。まさに計画があり、それをいかに実行するか、その大切さを見た思いがしました。
さて、3年生は受験本番の正念場です。人が、本気になって頑張ってくると、顔つきが立派になって変わってくるものです。私達にはそれがわかりますし、そうなることを期待しています。
2年生、これからの行健中学校を引き継いでさらに発展させていく立場になります。
1年生は、間もなく後輩が入ってきます。いつまでも下級生のままではありません。幼稚な考えや行動から脱してください。
最後に、ふたつのことをお願いします。
(1)「礼儀正しいあいさつと身だしなみ」
(2)「無言で心を込めた時間一杯の清掃」
このふたつのことは、まだ十分に徹底されているとは言えないように思います。このふたつのことは、皆さんが立派な人に成長するためには欠かせないことです。ぜひ、心がけてほしいと思います。
生徒諸君と先生方を含めた全てが、さらに前進して大きな幸運をつかむことができるよう、自分に負けることなく、学校全体がひとつになって頑張っていくことを新年にあたり決意し、平成23年スタートのあいさつといたします。