勝手にビブリオバトル その39
- 公開日
- 2021/02/24
- 更新日
- 2021/02/24
行事風景
現在、2学年では修学旅行に向けての準備が進められています。
事前学習として、修学旅行の見学地や体験場所などについて調べているほか、社会科でも山梨県について調べ学習を行っています。
テーマは、地理的・歴史的・経済的な視点でまとめていますが、歴史的な視点では、武田信玄についてまとめている生徒が多いようです。何か1つでも「山梨のコレを知っている!」というマニアックな知識をもって修学旅行に行くことができるとより楽しめると思います。
さて今回紹介するのは、土橋治重著:山本勘助です。
土橋治重という作者は山梨県出身で、武田信玄に関する造詣が深く大河ドラマにも関わるなど甲斐武田氏に関する著書を数多く発行しています。
山本勘助とは、武田信玄に仕えたとされる天才軍師で、武田の五名臣の一人と伝えられています。しかし、武田氏の戦略・戦術を記した「甲陽軍艦」という軍学書に存在が確認されている他は、信憑性の高い他の歴史書には存在が確認されないというミステリアスな人物です。
彼は、20代から30代にかけて諸国を武者修行し、その後駿河の今川氏に仕官します。しかし、長年の武者修行の中で隻眼となり、体中に無数の傷、足も不自由となった彼は仕官を果たせずにいました。しかし、武田信玄に能力を見いだされた彼は、50歳近くになってようやく家臣に加えられ、武田信玄の軍師として様々な合戦で手柄をたて、名を残すのです。
歴史好きな人にお勧めの作品(人物)ではありますが、豊臣秀吉を陰で支えた竹中半兵衛・黒田官兵衛や最近まで大河ドラマで放映された明智光秀のように、歴史の本流を別の人物の視点で見てみるとより深く歴史を楽しめると思います。