勝手にビブリオバトル その36
- 公開日
- 2021/01/29
- 更新日
- 2021/01/29
行事風景
先日1学年の社会科の授業で、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康の天下統一までの授業を行いました。歴史の授業ではそれぞれ1時間ほどの授業なので、歴史に興味のある生徒にとっては、なんとなく物足りなさを感じる部分ではないかと思います。
大河ドラマで放映された真田幸村、武田信玄、上杉謙信、直江兼続、明智光秀など歴史の大きな流れを支えた人物やドラマチックな戦い、エピソードは、教科書ではほとんど扱っていませんので、興味のある生徒は是非調べてみてほしいと思います。
さて、今回紹介する本は、和田竜著:「村上海賊の娘」です。
織田信長が天下取りを目指す中で最大の敵とされたのは仏教勢力であった…と、授業でもふれており、比叡山延暦寺や石山本願寺については教科書でも紹介されています。
この作品の主人公は、戦国時代の覇王“織田信長”や雑賀衆の鉄砲隊を率いた“鈴木孫市”といった有名な人物ではなく、日本最大の海賊“村上武吉”・・・の娘(景)です。 架空の人物の物語なのですが、十数年にわたり続いた戦で、信長もこの合戦では命を落としそうになった戦国時代最大といわれる「石山合戦」が舞台となっています。
戦にあこがれる主人公の女性の目線で描いてあり、当時の戦の凄惨や残酷さがリアルに伝わってきます。特に本願寺側の雑賀衆“鈴木孫市”が信長を狙う場面、信長側に味方した九鬼水軍と村上海賊の戦闘シーンは緊張感が伝わってきます。
本作品は、漫画化もされており、実写版で映画化されるなら主役はどんな女優さんがいいか?などネットでも盛り上がっています。歴史好きにおすすめの作品、自分なりにキャスティングしながら読んでみるのも楽しいと思います。