学校生活の様子

勝手にビブリオバトル その11

公開日
2020/05/28
更新日
2020/05/28

行事風景

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 さだまさしさんが本を書いていたことを皆さんはご存じですか?今回はその中の一冊をご紹介します。

 この本は、短編集となっています。中でも一番印象的なお話が表題「解夏」です。長崎県から遠く離れた東京で小学校の教師をしている隆之の身に、ある日異変が起こります。それは、ベーチェット病でした。いずれ失明してしまう可能性があることから、結婚を約束していた陽子の手を離し自由にしてあげようと考えました。しかし、陽子は隆之を追いかけて長崎県まで来て、一緒にいると言うのでした。そして、運命の日がとうとうやってきてしまいました。隆之はこの現実をどのように受け止めたのでしょうか?(ベーチェット病は、必ずしも失明するわけではありません。)

 今、新型コロナウイルスによって不自由な生活を送っていることに、憤りを感じている人、我慢できないと好き勝手なことをやっている人がテレビで伝えられていますね。そんな方たちに是非読んで自分の行動を振り返って貰えれば、と思わされる作品です。そして、他人を非難する人が増えている時代でもあります。この作品の陽子は、隆之が失明したら自分が隆之の目になるとの思いを持つ、他人を温かく支えることができる人です。困難に直面している時代だからこそ、そのような人が増えるといいですね。この作品は映画にもなりました。本だけでなく、映画で見るのも楽しそうですね。さだまさしさんらしい視点で描かれていますので、皆さんも是非読んでみてください。