守山中学校の、生徒の朝が早いことは以前にもお知らせしました。
今朝ほどの話です。
校庭のトラックを一人、朝練のように真剣に走っている姿を目にしました。時は7:10頃。朝練開始時刻が7:25であることを考えると、明らかに早い時刻です。
その後、生徒会役員の生徒が職員室にコンピュータ室の鍵を借りに来ました。半袖短パン姿で、頭からは湯気も立ち上っていました。
謎が解けました。走っていたのは、鍵を借りに来た彼でした。
新生徒会役員となった彼は、その他の役員とともに生徒会の仕事の時間を確保するために(放課後の部活動に支障を来さないように)朝早く登校していました。多分、新生徒会役員となってからはあまり「朝練」に参加できていなかったのでしょう。
汗の始末を忘れないように話すとともに、なぜ一人で走っていたのかを聞いてみました。
「長距離のタイムが、他の人より遅くなってしまいました。負けたくないので、早く登校し『朝練』のメニューをまずは一人でこなして、それから生徒会の仕事をしようと思いました。』
生徒の言葉ながら、感動を覚えました。彼は限られた時間の中から「時間を生み出し」ているのです。『朝練』にも参加し、『生徒会の仕事』もこなし、放課後の『部活動』にも支障を来さない方法を考えた結果が、今朝の行動なのです。
『時間がないからできない。』となりがちな所を、『時間を生み出す』というポジティブな考え方への転換。できるようで、なかなかできるものではありません。「言うは易く、行うは難し」と言います。彼はこの時間を生み出すためには、睡眠時間を削るなどの多くの犠牲を払っているはずです。でもこういう生徒ほど、大変だなどという姿はみじんも見せません。
長いこと教員生活をしていると、生徒に教えられることも多々あるものですが、今朝も彼に多くのことを教えられました。こういうのが「教師冥利に尽きる」と言うのかもしれません。文責:真船