12月9日の給食
- 公開日
- 2022/12/09
- 更新日
- 2022/12/09
職員室
今日の給食は「麦ごはん・牛乳・鶏肉の照り焼き・小松菜のからしあえ・石狩汁」です。
今日の白菜は郡山市大槻町産、ねぎ、鶏肉の照り焼きは福島県産です。
給食の時間に、ある児童が「お肉が赤っぽい色をしています、生ではないですよね」とやってきました。
今回使った肉はすでに加熱された肉を調理室で再加熱し、さらに90度以上を確認しています。
児童が持ってきた肉を中心まで割り、確認してみても加熱された肉特有の不透明な色や、ほぐれ方をしています。それでも色だけが赤っぽいというのが気になったようです。
じつは、この現象は食肉業界のあるある現象で、現在わかっているもので大きく二つ原因があります。
一つは「肉を加熱したときに、漬け込んだ調味料や材料の成分と、肉の成分が反応して起きる」というものです。
肉の赤色成分「ミオグロビン(肉の鉄分に由来する色です)」は、調味料や他の材料の成分と反応して「ニトロソミオグロビン」というピンク色の成分になることがあります。
この「ニトロソミオグロビン」は加熱しても変わらないので、「よく加熱した肉なのに赤い」という現象がおきます。
二つ目が、肉には熱で色の変わらない「ミオグロビン」があり、それが肉に残っていて赤色としてそのまま残る、または加熱後に浮き出てくるというものです。
成分検査などはできないので、推測ですがこのどちらかであろうと思われました。(材料の成分を見ると、今回の原因としては二つ目が有力です)
いずれも実際の加熱不足とは、色あいの違い、肉の内部温度、固まり方などで見分けます。
児童には、しっかり加熱された肉であることが、色以外の肉の状態から判断されること、生の肉の色合いとは違うこと、そして加熱された肉でも赤い色が残ることを説明しました。そして、色が違うことに気づき、連絡しに来てくれたことに感謝を伝えました。
資料:
一般社団法人食肉科学技術研究所ホームページ「科研コラム」#12「加熱食肉の赤色 現象はなぜ生じるか」
#39「異物2 食肉及び食肉製品の変色について」