安積地区「少年少女の主張」優秀賞、蛇石さんの作品紹介
- 公開日
- 2014/11/10
- 更新日
- 2014/11/10
行事風景
5年 蛇石 楓花さんの作品が見事「優秀賞」に選ばれました。
今日は、その作品を紹介します。
「ゴミはわたしたちの意識で」
「ああ、今日もまた捨ててある。」
私が住んでいるアパートのごみ捨て場。燃やしてよいごみの日なのに、また燃えないゴミが捨てられているのが目に入りました。そのゴミは収集車に持っていかれずに、夕方になっても、その次の日になっても放置されたままでした。私は、こういうことをされると、とてもいやな気持ちになるということを学びました。
また、近くの公園で、ジュースの缶やおかしの袋をポイ捨てしていく人を見かけます。「どうせだれかがかたづけてくれるのだろう。」「別に一人ぐらいいいだろう。」などと、自分に都合のよい理由をつけているのではないかと思います。
私は、一度だけごみを捨てたことがあります。授業が終わった時、消しゴムのカスが机の上に大量にありました。集めてごみ箱に捨てるのが面倒になり、つい教室の床に落としてしまいました。数日後、真っ白い床が、黒くなっていました。そこは、私が、消しゴムのカスを捨てた場所でした。その床の黒さは、まるで私の心を表しているようでした。その時、たとえどんなに小さなゴミでも、きちんとゴミ箱へ捨てようと心にちかいました。
6月に行われたサッカーワールドカップ。残念ながら、日本代表チームは決勝トーナメントに進出できませんでしたが、試合会場でのある様子が注目されました。それは、試合終了後、水色の大きなごみ袋を持ってごみを拾うサポーターの姿です。
「試合に負けたが、礼儀正しさで高得点をあげた。」
世界各国のメディアがその様子を伝え、賞賛しました。実は、この行動は、今回からではなく、1998年のフランス大会から始まっていたそうです。
このニュースを聞いたとき、ほこらしく、日本人でよかったなあと思いました。すがすがしい気持ちでいっぱいになりました。そして、こんなに素晴らしい行動ができる日本人なら、自分たちの住む地域、日本、地球もきれいにできるはずだと思いました。
シンガポールでは、路上にゴミやガムを捨てれば罰金になります。確かに美しい環境が整うでしょう。しかし、私の気持ちは複雑です。罰金というきまりでゴミがなくなるのはうれしいです。でも、きまりにしばられて、きゅうくつな生活になってしまうような気がします。それに、だれにでもふとしたことで、私のように一度はごみを捨てたことがあると思うからです。
きまりにたよるのではなく、人間の心、意識の問題だと私は考えます。ゴミは、地球を汚すと同時に、私達自身の心も汚していると考えれば、きっとごみがなくなると信じています。