501番目の変異に負けない変化を
- 公開日
- 2021/05/14
- 更新日
- 2021/05/14
桑野小の今
新型コロナウイルス表面のスパイクたんぱく質は、1273のアミノ酸によって形成され、このうち319番目から541番目までのアミノ酸は、レセプター・バインディング・ドメイン(PBD)といって、ヒトの細胞の受容体アンジオテンシン変換酵素(ACE2)に接合します。N501Yは、このPBDに変異が起きたもので、501番目のアミノ酸がN(アスパラギン)からY(チロシン)に置換され、ウイルスがACE2にくっつきやすくなったと考えられています。
今、このように変異したウイルスであるN501Yが福島県での感染の拡大の要因となっているとのことです。人の髪の毛の幅に約800個も並ぶと言われるくらい目には見えない小さなウイルスのさらに小さな部分の変化でも、人間には大きな影響をもたらします。人間も生活を見直し、ウイルスの変化に負けない変化をしなければならないということなのでしょう。