神様は乗り越えられない試練は与えないよ・・・
- 公開日
- 2019/02/22
- 更新日
- 2019/02/22
桑野小の今
谷 真海(たに まみ)さんの名前を出しますと、誰もが「あ、あの笑顔のすてきな人」といいます。谷さんは、20歳の時に骨肉腫で右足のひざ下から切断を宣告されました。軽々しい慰めの言葉は全く通じません。
「足を残せない」と医師に告知された夜に、やっと谷さんに母親は「神様は乗り越えられない試練は与えないよ」と言いました。その母親の言葉に、谷さんは救われました。純粋な心の持ち主だったからでしょう。並の人なら人の言葉もなかなか心に入らないのではないかと推察してしまいます。
それからの谷さんは、母の言葉を信じて、自らに試練を課します。リハビリしながら陸上競技の走り幅跳びでパラリンピックへ出場という試練です。それを次々に実現していきました。アテネ、北京、ロンドンと3大会に連続で出場。9位、6位、9位という好成績を残しました。
そしてさらに、自分を超えて、東京オリンピックの招致活動にも関わりました。IOC総会の最終プレゼンターとしてのスピーチは各国の評判を呼んで、東京開催に大きく貢献しました。そこで谷さんは、より持久力が要求されるトライアスロンでの出場を決意し、日々鍛錬に余念がありません。しかし、最近になって、谷さんが変更した競技クラスが「東京」から外される決定がなされました。人数が少ないとの理由でです。今また谷さんに試練が襲ってきています。折れない日々を祈っております。