学校生活の様子

思いやりの行為

公開日
2018/02/26
更新日
2018/02/26

桑野小の今

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 その日は、朝からみぞれ交じりの雪でした。多くの子どもたちが昇降口でかさについた水滴をはらってかさたてにかさをいれていました。そこに、ある通学班が登校してきました。その通学班の一人の1年生がかさの水滴をはらって、そのままかさたてに入れました。その時、班長である6年生が、やさしい声で次のように話しました。
 「かさはね、こういうふうにひもを閉じてかさたてに入れるんだよ。そうすると、自分もかさを入れやすいし、友達がかさを入れる時にも入れやすいんだよ。それから、帰りにかさを出す時にも出しやすいんだよ」
 6年生の言葉に、1年生もうなづいてかさを入れ直そうとしていました。でも、なかなかかさのひもをうまく回して閉じることができませんでした。その時、班長さんは、1年生にかさのひもを上手に閉じるやり方の見本を見せてあげました。そして、もう一度かさのひもをはずして元にもどし、次のように話しました。
 「今のやり方で、自分でやってごらん。自分でできないとこれから困るから」
 この6年生の思いやりのある行為に、私は心から感動しました。

 宮沢章二さんの詩に次のような作品があります。

 こころは、だれにも見えない。けれど、心づかいは見えるものだ。それは人に対する積極的な行為だから。
 同じように、胸の中の思いは見えない。けれど、思いやりはだれにでも見える。それも人に対する積極的な行為なのだから