「美しい日本語表現コンテスト」 板橋君,朗読の部で郡山市長賞受賞!
- 公開日
- 2010/09/24
- 更新日
- 2010/09/24
学校行事・学校生活
22日,市民文化センターで,郡山市主催の「美しい日本語コンテスト」が開催されました。
「国語教育の充実」を施策の一つとして掲げる郡山市が,国語の教科書に載っている作品を中心に古今の優れた作品の暗誦や朗読を通して日本語の美しさを知り国語を大切にする生徒を育てようという目的で今年度から開催したコンテストです。暗誦の部と朗読の部のそれぞれに市内の全中学校29校が参加しました。
本校からは,2年生の関戸さん(暗誦の部)と板橋君(朗読の部)がコンテストに参加しました。
目を閉じて,関戸さんの暗誦,「大人になれなかった弟たちに…」を聴くと,関戸さんの発する言葉の一語一語から,B29の機体が青空に光る美しくも空虚な情景や,餓死した我が子の小さいながらの成長に気づいた母親の深い悲しみが伝わってきて,肌があわ立つような感動を覚えました。
「羅生門」を朗読した板橋君の言葉からは,戦乱や飢餓の世にあって,明日をも知れぬ下人の,老婆を蹴倒し着衣を奪ってでも自分が生きるという生への強烈な意志と凄みが伝わり,会場全体が息を飲むようにその一語一語に耳を傾けました。板橋君は,朗読の部で見事,郡山市長賞を受賞しました。
コンテストの審査員として参加した福島中央テレビアナウンス部部長の菅佐原隆幸さんが朗読を披露してくださった際に,語り手が「心情や情景」,「人とのつながり」,「具体的なイメージ」等を十全に伝えることができたときに,その言葉は「美しい言葉」になると話してくださいました。今回のコンテストで関戸さんや板橋君,他の参加校の生徒の皆さんの言葉がとても美しく聴衆を魅了したのも,それぞれが作品から心情や情景などをしっかりと読み取り,それを自分の言葉として表現していたからだと思います。
今回のコンテストは,各校の生徒たちの美しい日本語を通して,言葉は自分の思いや感情を表したり考えを深めたり人と人とを結びつけたりするために大切にしなくてははならないものであるということを,改めて思う大変素晴らしい機会となりました。