「音声言語」と「文字言語」
- 公開日
- 2012/10/09
- 更新日
- 2012/10/09
教科情報
10月1日(月)の朝は、まさに台風一過の好天に恵まれました。(古い話で恐縮です。)
ところでこの「たいふういっか」という言葉を最初に耳にしたとき、「台風一過」と漢字変換できましたか?悲しいながら私は(もちろん小学生の頃のことと思いますが・・・)「台風一家」と頭の中で変換していました。もちろんこれはこれで、「台風並みの問題を日常巻き起こす一家」くらいの意味にはなるのでしょうか?しかし、どう考えても文脈上は成り立たない言葉です。
小学校時代に耳にした「東名高速道路」も、子ども心に「透明高速道路」と変換し、「道路が透明で見えないくらいの速度で疾走すべき道路」と解していました。これはこれで、まだ「高速道路」があまり認知されない時代であったことを考えると上出来の部類でしょうか?
このような誤解を生む原因が「音声言語」と「文字言語」の違いです。私たちは「音声言語」として耳から入った言葉を「文字言語」に置き換えて考えます。この場合「文字言語」とする漢字は自分の中にある語彙からしか選べません。だから上記のような誤解が生じるのだと思われます。(あくまで私見ですが・・・)
以下あくまで私が子ども心に誤解した例です。
1 「誤って川に落ちた。」を「謝って川に落ちた。」
・ 何で川に向かってこの人は謝っていたのだろう?(「何らかの間違いにより川に落 ちた。」を「ごめんなさいと言って川に落ちた。」と解釈)
2 さおだけ屋の「た〜けや〜、竿竹。」を「た〜けや〜、竿だけ。」
・ 何で売っている商品を竿「だけ」と限定する必要があるのだろう?(商品の「竿 竹」を「竿」だけ売っていると解釈)
枚挙にいとまはありませんが、同様の経験はないでしょうか?
このように、「音声言語」と「文字言語」には違いがあり、そのためこのような誤解を避けるために、この情報化社会にあっても紙媒体がいっこうに減らないのでしょうね。
文責:真船