心温まること
- 公開日
- 2011/12/28
- 更新日
- 2011/12/28
学校生活
12月27日(火)2学期が終了しました。震災の影響で1学期の授業開始が遅れたため、例年より少し長い2学期でした。
今年は、忘れることができない大きな出来事がありましたが、同じように心に刻まれた嬉しいこともたくさんありました。
震災直後に、長崎県長崎市立諏訪小学校6年生の皆さんから送られたメッセージとカステラ。3月31日に卒業式を終えた子どもたちが、卒業証書とカステラを大事そうに抱えながら本校を巣立っていく姿が印象的でした。
熊本県熊本市立龍田小学校5年1組の皆さんは、授業で放射線被害に苦慮する郡山の子どもたちの実情を知り、自分たちに何かできることはないか考え、学校のお祭りでは募金活動を行いました。そして、大地に根をしっかり下ろした大きな木を描き、その周りにメッセージをちりばめて下さいました。また、収益金でミカン10箱も送って下さいました。このミカンは、給食の時に全校生で味わいました。何の心配もない甘くて美味しいみかんでした。
郡山市の友好都市である鳥取市 賀露小学校からも、広島県尾道市日比崎小学校からもメッセージが届きました。一人一人のメッセージを読む子どもたちは、とても嬉しそうでした。そのいずれもが、「つながっているよ」 「おうえんしているよ」という心の支えになるものばかりでした。
東京からもサンタさんのプレゼントが届きました。30冊の本です。子どもたちは喜んで手にする物ばかりです。
長崎県の廣瀬さんからも写真に掲載したミカンとメッセージが届きました。このメッセージを、是非、皆さんにもお伝えしたいと思います。
このみかんを作った廣瀬さんは、今から20年間の長崎・雲仙普賢岳災害で代々のみかん畑が火砕流に飲み込まれ、家も避難区域になり数年間は家に戻ることもできなかったそうです。『それでもやっぱりみかんを作りたい』とゼロから始められたそうです。
「あの時は、出口の見えないトンネルの中にいたようでした。しかし、今思えば、あの災害があったからこそ自分はここまで踏ん張れたと思っています。福島の問題と我々の火砕流としたら、福島の皆さんの方が風評という被害を抱えて大変でしょうが、希望さえ捨てなければ必ず前に進めま。時間はかかると思いますが、いつか復興できます。どうか放射線の不安に負けることなく希望の光を持ち続けてください。長崎より応援しています」
皆さん、今年1年ありがとうございました。2011年は、忘れたいこと、忘れてはいけないことがたくさんあった年だったかと思います。大切なことを心に刻んで、新しい年を迎えたいと思います。